院試の話

先日行われた大学院入試にて無事合格することができ、2021年4月から東京大学大学院工学系研究科電気系工学専攻に進学できることになった。(まずは卒業しなければいけないが)

今年はコロナの影響で例年とはかなり院試の方式が変更されたので、来年以降の参考にはならないかもしれないが、自分の記録がてらに残しておこうと思う。

 

昨年までの実施方式

  • 英語

TOEFL iBTの事前提出 または TOEFL ITPを試験当日に受験

  • 数学

試験時間150

6題中3題選択

微分方程式 / 線型代数 / 複素解析 / 微分積分・ベクトル解析 / フーリエ変換ラプラス変換 / 確率・統計

  • 専門

試験時間210分

専門科目I
 問題1,2,3,4から2問選択
 電磁気学 / 回路 / 情報理論 / アルゴリズム・プログラミング

専門科目Ⅱ

    問題A,B,C,D,E,Fから2問選択
    コンピュータアーキテクチャ・ディジタル回路 / 情報通信・信号処理 / 電子物性 /

    電子デバイス / 制御工学・電気機器 / 電力・エネルギー

  • 面接

 

今年の実施方式

今年はコロナの影響で試験がオンラインになった。オンライン試験の詳細な実施方式はあまり公に書かない方がいいと思うので控える。

  • 英語

なし!

  • 数学

なし!

  • 専門 (専門の形式はコロナに関わらず今年以降この形式らしい)

試験時間150分

6題中2題選択

1.電磁気学
2.電気・電子回路
3.情報工学I
4.情報工学II
5.固体物性
6.制御・電気エネルギー工学

  ※英語がない分、今年に限り問題文が全て英語

  • 面接

 

院試勉強

    院試勉強は内部生は1ヶ月やれば大丈夫とよくいうが、私はやや心配症なところもあるので、春休みの3月にそこそこの時間をかけて微分方程式線型代数フーリエラプラス変換の復習をした。4月になると研究室に配属され忙しくなるとともに、コロナで家に籠り続け気分が晴れず、院試勉強する気も起きなかったので、研究室の活動に専念した。5月末頃、今年の院試はオンラインで行い、実施形式は上記のようになると発表された。それによって、3月に時間をかけて数学を復習した意味がなくなってしまった。。(今後別の形では役立つかもしれないが...)科目数も減り選択大問数も減ったので、一見楽に思えたが、よく考えると問題ガチャみたいな側面もあり、自分ができない問題が出たら一気にピンチじゃんと感じた。

    試験形式が発表されたあとも、まだ大丈夫だろうと思って院試勉強には取り掛からなかった。周りを見ていても、院試勉強をしている人は誰もいなかった。6月7月は卒論を進めたり授業のレポートが書いたりしているうちに気付いたら院試1ヶ月前となり、いよいよ院試勉強に本腰を入れ始めた。

 勉強方法は至って普通で、授業ノートを見返しながら、授業の定期テストを解き直す。わからないところは授業で使っていた教科書を見返したり、ネットで調べたりして理解の定着を図った。特に院試勉強のために新たに参考書や問題集を購入したりはしなかった。ある程度思い出してきたら、院試の過去問を解いた。今年は問題文が英語だったので、対策はどうしようかと思っていたが、学科同期が過去10年分くらいの過去問の英語versionをネットから発掘してくれたので、助かった。

 院試の作戦としては、

  • 電磁気は絶対解くから重点的に勉強!
  • もう一題は回路 or 固体物性 or 制御・電気エネルギー工学

ということにした。

回路は電気回路は大丈夫だが、電子回路は授業受けたときは???なところが多く院試勉強前はかなり苦手意識があった。とはいっても、院試勉強中にあれだけ訳わからなかった電子回路Ⅰの後半の内容も結構理解が進んだので、自信はついてきていた。

固体物性はまあまあ授業も理解していたし、過去問を見る限り結構解けるのではないかと自信があった。そのため、授業資料や柴田先生の教科書を読み込み結構力を入れた。

制御も院試の範囲は簡単だし、問題がある程度パターン化しているので自信があった。問題は電気エネルギー工学の範囲で、例年なら大まかには、機器学系が出るか、三相交流とか送電系が出るかの2択。機器学はかなり苦手意識があったので、機器学が出るなら避けたい。三相交流とか送電系統の問題なら解けそうという感じだった。ここで魔が刺したのが、HPに載っている出題範囲のキーワード。去年までは出題範囲のキーワードに直流機とか誘導機とか書いてあったのに、今年からはなくなっていたので、もしかしたら範囲から消したのでは!!!と都合のいいように解釈し、勉強しないことにした。

 院試勉強はなんだかんだ結構満足のいく仕上がりになった気はした。あとは当日問題見てどれを選択するか決めよう。と思いながら当日を迎えた。

 

試験本番

※試験の直接的な内容に関しての言及は控えます。

まず配布された問題PDFをサーっとスクロールしていく。そこで、一気に動揺した。まず感じたのは問題数が多い。。

HPにはデカデカと、

我々電気系工学専攻は,電気電子工学や情報工学はもちろん,物理学,材料工学,化学,エネルギー・環境工学,制御工学,宇宙工学など幅広いバックグラウンドを持つ人材を集結して,地球規模の課題解決・新たな価値の創造に資する人材を養成することを目指しています.

幅広い専門分野の方々に受験いただけるように、2020年度実施の入試から専門科目の問題数が削減されましたのでご注意ください。

と書かれていた。しかし、問題量を見る限り、例年の大問2個分が1セットになっているだけじゃん。。 実質大問4個じゃん。。という感じだった。例年より試験時間は短いからこれは確実に時間が足りなくなるやつだと瞬時に感じた。

少し焦りながら問題を読み始める。絶対に解こうとしていた電磁気。う〜ん。。なんかめんどくさそうだな。。。。却下!!!まさかの絶対解くと決めていた電磁気を飛ばす。

いざ回路を読み始める。電気回路の方は簡単。これはいける。問題は電子回路。ぱっと見できるんじゃねと感じた。問題文が英語だから、ぱっと見て何を問われてるかわからないし、時間ないのでよく読まずにぱっと見の判断だけで回路を解き始めた。これが失敗の始まりだった。電気回路はまあ若干の不安はあったがまあ解ききり、電子回路をしっかり読み始める。読んでいるうちに、ん??なんかむずくね?こんな問題見たことないんだが、、、、、、、と感じ、かなり焦り始めた。考えても解ける自信はあまりない。だからといって、電気回路を30分くらい使って解いたのだから、ここで別の大問に切り替えるわけにはいかん。よくわからんけど、とりあえずできる限り"書いて"次いこうとなった。

ここまでの点数手応え 電気回路8割 / 電子回路2割

 この時点で割と焦りはあった。次何解くか。とりあえず、固体物性と制御・電気エネルギー工学の問題を見比べた。

固体物性重そう。。見たことのない図。。ぱっと読んでもあまり理解できなかった(日本語で書かれていて、落ち着いた状態ならわかったかもしれないが)。

というわけで、次に制御を見る。これは時間かければ解けると思った。ただ例年の制御の1.5倍くらいあるんじゃね〜ってぐらいの重さだった。問題の電気エネルギー工学。ここでまさかの機器学。。よく見ると状態空間法も組み合わさっている。状態空間法をちゃんと扱った授業は履修してなかったし、ほぼノーマークだったから雰囲気しかわからん。。ただ、こちらは問題数が少ない!!ちゃんと問題読んで考えれば行けるんじゃね!!と謎の自信が湧いた(ノー勉強のくせに)。ということで大問6を選択することを決意。残り80分くらい。とりあえず制御は詰まることはなく解ける。解けるのだが、とにかく重い。。解けるからこそ確実にと思うと解くのが遅くなる。そして、時間がどんどん過ぎていく。8割くらいは解いたが、最後の方でわからない小問が1,2個あり、時間もないので、次へ。さあ謎の自信が湧いている機器学+状態空間法。頭の奥底から、一年前の微かな記憶を呼び覚ます。なんかこんな感じだっただろ〜〜〜的なノリで、結構"書いた"。謎の自信で答案用紙を見れば見るほど、あっている気がした。ここで時計を見ると残り10分。最後はとりあえず確実に解けている電気回路と制御の計算ミスがないかを簡単にチェックしていたら、時間終了。

試験終了直後の手応え 

電気回路8~9割 / 電子回路2割

制御8~9割 / 機器学4割

まあ耐えたかな。一瞬そう思った。

だが、ここから。オンライン院試ということで、答案のアップロードを確認し終えるまでに1時間近くかかった。その間、何もできないまま、目の前に広がる自分の答案をただ見続けることになる。試験中に謎の自信で"書いた"電子回路と機器学の問題も、冷静になればなるほど、自信はなくなっていく。。そしてアップロードのために写真を撮っている最中に追い討ちをかけるがごとく、自信があった制御と電気回路に計算ミスを見つける。

冷静になった上での手応え

電気回路7割 / 電子回路1割

制御7割 / 機器学1~2割

あ、半分すら取れてなくね、、。。THE ボーダーかな。。そんな感じの印象で終わった。

 

面接

面接についてはあまり公に内容を書かない方がいい気がしたので省略。

(個人的には結構好感触だった)

感想

筆記は正直、予想外の重さと、苦手な問題、初見の問題に冷静さを失ったな〜という感じだった。まあ、どういう問題がきても大丈夫なような対策と心構えを欠いた自分が悪い。だが、大問数減らします!という宣言と、あの異常なほど簡単かつ問題数も少ないサンプル問題(「形式を示すもので難易度を示すものではありません」と書いてあるにせよ) を掲載しておいて、これは反則じゃね??と言いたかった。オンライン院試だから、万が一の不正行為が行われても、教科書とかネットをさっと見ただけじゃ解けないようにあえて難しくした可能性も否定できないが。

院試前に過去問解いた限り、まあ落ちることはないだろうと考えていたが、試験後から一気に"院死"の二文字が頭を駆け巡った。落ちたらどうするかも結構イメージして、100個弱くらいの企業の採用ページを見て、まだ採用をしている企業をリストアップしたほど自信はなかった。おかげ様で企業研究が進みました笑

 

結果

無事合格していた。なぜ受かったのかは開示結果を請求してみないとわからない。謎の自信で"書いた"問題が結構あってたのかな〜。それとも出来がみんな悪くてボーダー自体が下がったのか。まあ何はともあれ一安心。あと2年半、この環境で学びを継続できることに感謝して頑張ります。 (後日開示結果追記予定)